サランロックの用途

用途① エアー・ガス用フィルター

サランロックをエアー・ガス用フィルターとして使用する


優れた濾過効率と通過抵抗を生かしキレイに浄化

【特 性】
  1. 取扱が簡便
    サランロックフィルターは、適度な弾性を持つ板状の製品です。自由な大きさに裁断し、あらゆる枠に着脱することが出来ます。
  2. 洗浄して再使用が可能
    汚れたら枠ごと(または枠から取り外して)、水や微温湯(洗剤を加えて)で洗えます。吸湿性の無い材質なので水切れが良く、洗浄後も性能は変わりありません。
  3. 科学的、物理的に安定
    耐酸性、耐アルカリ性、耐油性の材質で、有機溶剤にもほとんど侵されません。
  4. 難燃性
    ダクト内での火災がよく問題になりますが、サランロックは極めて高い難燃性を持っています。(抗菌加工も出来ます)
【濾過の機構】
  1. サランロックの内部構造は、繊維の柱が縦横ランダムに入り組んでいます。空気中の塵埃は空気中の流れに乗り速度を持って通過するため、その際に衝突をし、そして付着します。この確率は流速が早いほど、また粒子の径が大きいほどよいとされています。
  2. 細かい粒子はガスの分子と同じように、濃度の薄いところへと拡散する性質があります。そのため、サラン繊維の裏側に吸い寄せられるような状態で付着します。
  3. さらにサラン繊維と塵埃粒子とが接触乖離する際に生じる静電気により、帯電による集塵が積極的に行われます。この3つの原理で濾過が成り立ちます。

  図1 捕集率と風量の関係

サランロック 捕集率と風量の関係

  図2 圧力損失と風量の関係

サランロック 圧力損失と風量の関係



  図3 捕集率、圧力損失と粉塵供給量の関係

サランロック 捕集率、圧力損失と粉塵供給量の関係





用途② ミストセパレーター/スクラバー充填材

材質と構造を有効に生かしミストやガス・臭気をキャッチ

ミストセパレーター

<ミスト吸着の原理>
サランロックは、繊維の柱がランダムに入り組んだ、立体的な構造になっています。流入した空気は、これを避けて方向を変えながら流れていきますが、空気中のミストは慣性を持っているため、まっすぐに繊維に衝突して付着し、さらに細分化していきます。細かくなった粒子も、慣性を持つほどの粒子であれば、さらに衝突して繊維に付着してしまい、ガス状になれば流れを変えながら通過します。繊維に付着したミストは、量が多くなると自然に下方に移動し、一定量以上繊維に付着することは無いので、通過の際の圧力が大きく変化することはなく、ミストの付着を繰り返すことができます。